映画『トイ・ストーリー4』ネタバレ感想。
こんにちは、トイ・ストーリー大ファンのたっつん(@tatsuun7)です!
去年から告知が始まり、そして今年の夏、ついに公開された『トイ・ストーリー4』見てきました!
トイ・ストーリーはピクサー作品の中で一番好きな作品やから、4公開を知った時はドキドキが止まらなかった〜〜〜!
が、しかし。
こんな辛い結末を一体誰が予想できただろうか…!!!
ということで、この記事では、私なりのトイ・ストーリー4の感想を語りつつ、作品内に散りばめられていたテーマ
- ボーの活躍を通して描かれる、女性の社会進出
- ウッディの成長
- ウッディの決断から考える「幸せな生き方」とは?
について触れていきたいと思います!
映画『トイストーリー4』あらすじ
9年前の嵐のある夜、ラジコンカーRCが外に放置されていたため遭難しており、ウッディとボー・ピープが救出に向かい彼を救い出す事に成功するも、家に戻った直後にボーの電気スタンドが彼女ごと知人の男性に譲られてしまう。それを見ていたウッディは悲しみに暮れる。
そして、ウッディ達がアンディ・デイビスの元からボニー・アンダーソンの元へと渡って1年後、バズ・ライトイヤーらおもちゃ達は相変わらず楽しい毎日を過ごしていたが、一方でウッディは遊ばれる頻度が少なくなり悲しさを覚えていた。ボニーは新しく幼稚園に通う事になるが、内気な彼女は中々幼稚園に馴染めなかった。それを見兼ねたウッディの助けもあり、ボニーは先割れスプーンやモールなどを使用して手作りのおもちゃフォーキーを工作する。フォーキーを作った事でボニーは明るくなり、彼は1番のお気に入りのおもちゃになった。しかしフォーキーは、自分はおもちゃではなく「ゴミ」だと思い込んでおり、目を離すとすぐにゴミ箱に入りたがって…
wikipedia トイストーリー4
今作トイストーリー4で描かれるメインの物語は以下の通り。
- 3で出てこなくなった、ボーの行方がわかる
- 新しいキャラクター「フォーキー」がでてくる
- ウッディの新しい生き方と決断
映画『トイストーリー4』感想
2010年にトイ・ストーリー3が上映されて、終わり方がキレイに収まっていたので「あぁ、もうこれでトイ・ストーリー完結か…」と思わせておいてからの…
9年越しの今作、トイ・ストーリー4公開~~~~~!
去年ぐらいに、トイ・ストーリー4が公開されるという情報をツイッターで見つけた瞬間、誇張なしに、ほんまリアルに「ええっえええええええええええええ〜〜〜!!!(歓喜)」って叫びました。笑
告知されてから、7月が来るのがどれだけ待ち遠しかったか…。
さて、期待値高まりまくってのトイストーリー4鑑賞となったわけですが、わたし的には、
トイ・ストーリー3を超える面白さではなかった、というのが率直な感想です。
キレイに大団円を迎えピークを迎えた前作トイストーリー3からの今作の公開。
「あのトイストーリー3を超える物語が見られるなんて…!」と期待値があがりすぎてしまっていたのが主な原因ですね…。
私の中で、トイストーリー3がもう神作すぎた…あれを超える物語はもう無理じゃないかな…
いやね、確かにトイストーリー4もめちゃくちゃ面白かったんですよ!(どっちやねんw)
例えば、今作で新登場した遊園地の景品として飾られていた、うさぎとひよこの「ダッキー&バニー」のやり取りは、声優をチョコプラが担当していることもあって、コントのようなやり取りで存分に笑わせてくれるし。
アンティークショップで、店員のおばあさんから鍵をどうやって取るか考えるシーンは、この2匹が提案するめちゃくちゃなアイデアに思わず笑いました(笑)
公園内でのアクションシーンなど、ハラハラドキドキさせてくれる展開もあり、ちょっとホラーな要素も盛り込まれていたりと、大人も子供も楽しめる内容ではあったことは間違いないです。
ただ、あまりにも期待感が高まりすぎていたせいで、トイストーリー3を超える感動や興奮はあまりなく、尻すぼみな印象を受けてしまいました。
今作で伝えたいテーマや作り手のメッセージは確かにわかるんですが、果たして、このテーマをトイ・ストーリーという長年愛され続けてきた作品で描く必要があったのか?とは、思いましたね。
ここまでキャラクターの性格や設定を変えて世界観を壊してしまうぐらいなら、他の作品で表現すればいいテーマだったんじゃないかと。
トイストーリー3まで丁寧に世界観やキャラクターを育ててきたのを知っているからこそ、今作での主要キャラ・世界観の極端な変化に戸惑いを隠せなかったんよね…
しかし、ピクサーには
「語るべき物語がある時しか、続編は作らない」
というポリシーがあるので、今作も描くべき物語があるから作られたはずです。
(と信じたいw)
それらを踏まえた上で、今作のテーマとメッセージを読み解いてみようと思います。
映画『トイストーリー4』感想・考察
トイストーリー1から少しずつ積み上げて、地道に作り上げてきたキャラクター性や仲間同士の信頼関係。
そして、長年に渡りトイストーリーと共に成長を遂げてきた、観客である私達も作品や各キャラへの深い思い入れがありますよね。
その積み上げてきた歴史を、ピクサーは今作で意図的に壊しにきたな、と思いました。
ボーやウッディなどキャラクター達の大きな変化と、トイストーリーの世界観の崩壊。
その変化を、キャラクター達の成長ととらえるか、改悪ととらえるかで感想は真っ二つにわれていました。
私は最悪とまではいかないものの、トイストーリーへの思い入れが強すぎて、今作のウッディの扱いから最後の決断まで、受け入れられなくて寂しくて言葉にできなくて。
上映が終わってエンドロールが流れ出した時も、心がついてこなかったです…。涙
ああ…ううう…最悪だったって書いてる人の気持ちめっちゃわかる…(涙)
トイストーリーが好きであればあるほど、今作すごいツラい…好きだからこそ裏切られた感というか…
鑑賞からしばらくモヤモヤした気持ちを引きずっていたんですが、1〜2ヶ月たってようやくウッディの決断を受け入れられるようになってきたところです…。笑
長年付き合ってきた彼氏に振られて、でもその別れは不幸なわけでもなく、けれどしっかりと寂しい気持ちもあって…。
みたいなすんごい複雑な感情。
トイ・ストーリーファンをこんなにも複雑な心境にさせた要因は、キャラクターの大きすぎる改変にあると思います。
自立したボーの活躍と本当の意味で自立していくウッディ
今作の主人公はウッディじゃなく、完全にボー。
ボーの大胆すぎるイメチェンならぬキャラチェンを通して、製作陣が伝えようとしたメッセージは、やはり女性の社会進出ですよね。
- ボーは昔は羊飼いの大人しい人形だった
- しかし、ウッディ達と別れ、環境が変わり一変
- 様々な環境を経て、持ち主のいない生き方を満喫するボー
- 折れた腕をテープで修正するなど、ボーのワイルドさにウッディもタジタジ
- 1~3ではみんなをまとめて引っ張る勇敢なキャラとして描かれていた、ウッディが今作では超ポンコツ。笑
- その対比として、ボーがとても勇敢で決断力のあるキャラとして描かれていた
- 最近のディズニーが一貫して描いているのは、女性の社会進出と自立
- 大人の女性にも刺さること間違いなしだし、小さな女の子達にもきっと響く内容
ボーはウッディと恋仲(?)にあり、割と重要な立ち位置のキャラクターだと思っていたのに、アンディの元を離れたエピソードが描かれることもなく3から出演しなくなってしまいました。
が、今回でびっくりするぐらいのキャラ変を経て、再登場!!!笑
車の下での別れを経て、ウッディとボーは遊園地で再会を果たします。
「おもちゃは、特定の持ち主に所有されるのが幸せだ」という価値観を持っているウッディ。
一方、持ち主不在でも、たくさんの子供たちと遊んで毎日充実して生きているボー。
そんな彼女と過ごすうちに、ウッディは「持ち主がいることが果たして幸せなのか…?本当の幸せってなんだ…?」と、自分の存在意義や幸せな生き方について考え始めるんですね。
今作を見て、「そっか、これはウッディの成長を描いた物語なんだ」って思いましたね。
ウッディは1から3を通して、みんなを引っ張ってきた自立したキャラクターとして描かれてきましたが、実は常に「誰かのために」があったからこそ、動けていたキャラクターなんですよね。
それは、最初の持ち主であるアンディのためだったり、時には仲間のおもちゃを救うためだったり…。
保安官という彼の正義感と責任感がそうさせていたんですが、裏を返すと「誰かがいないと動けない」キャラでもあります。
つまり、ウッディは「他者がいて初めて、自分の存在意義を感じられる」という強い固定観念があったからこそ活躍できていたんだと。
今までは、アンディの1番人気で子供に遊んでもらえない寂しさを知らないウッディが、今作ではその地位を失落し、ボニーに必要とされず生きがいを見失い。
フォーキーとの出会いで、「フォーキーをボニーのために守ることが俺の役割だ!」と意気込むものの、自分勝手な正義感で周りを巻き込んで空回りして…。
それでも、ボーやギャビーギャビーとの出会いを通して、他者から必要とされる他者依存の生き方ではなく「これから自分が本当にやりたいことは何なのか?」を模索し始めます。
私達が思い描く幸せは、ウッディもボーもバズもジェシーもギャビーギャビーもボニーのところで平和に一緒に暮らすことなんですが、ウッディが選んだ幸せは、役割を手放し、好きな人とともに暮らすことでした。
おもちゃとしての幸せではなく、ウッディ自身の幸せとは一体何なのか?を問うのが今作の大きなテーマになっていますね。
にしても、ボーの変化や行動を通して女性の活躍を描きたかったのはわかるんだけど、それにしてもあそこまでウッディをダメなキャラクターとして強烈に描く必要はあったのかなと…。
今作はバズも機械の声に従うままに行動するという、今まで以上にアホ(?)なキャラ設定になってる感が否めなかったし、3までのイメージがガラガラと崩れていった気もしました…。
トイ・ストーリー3の続編として見ると辛くなってしまうので、完全に新作のストーリーとして見れば面白いのかもしれませんね…。
ウッディの最後の決断は寂しすぎるんだけど、「他人が思い描いた、幸せの形にハマる必要はない」と教えてくれている気がするなあ…
まとめ トイストーリー4
以上、映画『トイストーリー4』感想、考察記事でした!
まだ処理しきれていない、まとまっていない思いが結構あるので、また書きたいことが増えたら随時リライトしていきます!
3で完結かと思いきや、4が公開されて本当にびっくりしたんですが、今後も続編があるのかなあ…?
出たら出たできっと見に行っちゃうんやろうけど、この後トイ・ストーリーをどういう感情で見れば良いのかわからなくなってしまいました…。