自己肯定感を高める本『セルフ・コンパッション―あるがままの自分を受け入れる』感想
最近、自分に思いやり向けてますか?
こんにちは、心理学好きのたっつん(@tatsuun7)です。
最近、恋愛相談を受けているんですが、こんな情勢なのでメンタルがぐらついてる人からの相談がたくさん届くようになりました。
そりゃ不安にもなりますよねぇ〜…。
実際、私も不安になったり「私このまま独り身で死んだらどうしよう〜〜〜(涙)」なんてウジウジと考えすぎたり、不安定になったことでまた失恋の傷がぶり返したりと色々大変な事態になってたんですが…
「このままじゃアカン!メンタル整える習慣を取り入れよう!」
と思い立ち、メンタリストDaiGoさんの動画を聴き漁っていたところ、「メンタル弱い人が変わる方法」という動画の中でおすすめされていた「セルフコンパッション」の本が気になったので読んでみました。
ページ数少なめでサクッと読める上に、しっかりとした内容で読み応えがありとても良書だったのでご紹介します。
- セルフコンパッションって何?
- セルフコンパッションの高め方
- 実際にセルフコンパッションを高めた結果…
『セルフ・コンパッション―あるがままの自分を受け入れる』感想
マインドフルネスとともに、いま関心を集めている概念に、セルフ・コンパッションがある。ストレスを受け、自己批判の思考を繰り返すだけでは、悩みは解決しない。自分に思いやりの気持ちを向けるとよいという発想から、この研究は始まった。本書では、セルフ・コンパッションという新しい概念を、その背後にある仏教やマインドフルネスにも触れたうえで、効用や実践方法について解説する。
引用:セルフ・コンパッション:最良の自分であり続ける方法 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文 Kindle版
数年前から仕事や恋愛で悩むことが増え、心理学の本をたくさん読むようになりました。
たくさん読んできた心理学本の中でもこの本は、混同しやすい「自己愛」や「自己憐憫(自分を憐れむ)」との区別の仕方、更にセルフコンパッションを高めるワークのやり方なども書かれているとてもいい本でした。
セルフコンパッション=自己を思いやる心
セルフコンパッションとは「自分に対する思いやり」のこと。
セルフ=自己
コンパッション=思いやり
この本では、セルフコンパッションを高めることでメンタルが強くなり、感情をコントロールできるようになった結果、人生が向上すると書かれています。
最近、Twitterでもよく「自己肯定感を高めよう!」的なツイートを見かけるようになりましたよね〜。
日本は右に習えで周りの人との調和を重んじられてきた国なこともあり、個性を主張するよりも個性を消すような教育が長くなされてきました。
そして「謙遜すること=美学」という考え方から、褒められる機会も少なく育ちます。
「みんなと違う私はダメなんだ…」
「自分は、あの人より劣っている…」
諸外国に比べて、自分に自信が持てないまま大人になっている人がたくさんいるように感じますよね。
そんな低空飛行地面スレスレの低くなってしまった自己肯定感を高めてくれるのが、セルフコンパッションというわけです。
セルフコンパッションを高めることで得られるもの
セルフコンパッションを高めることで得られるのは、以下の3つです。
- 幸福感を高められる(人生満足感、ポジティブ感情のような主観的評価)
- ストレス減少効果(不安、うつ、ストレス
- レジリエンスの強化(再起力、回復力、しなやかさ)
つまり、セルフコンパッションが高ければ、ストレス対処能力があがり人生の満足度が高くなるんです…!
ほな、セルフコンパッション鍛えたほうがええね!
そんなんいくらあってもええですからね!!!
今は、SNSでカンタンに世界中の人と繋がれるようになりましたよね。
そのせいで、嫌でも自分と比較対象(しかもすごい人達ばかり…)が見えてしまう時代でもあるんですね。
何かを一生懸命頑張っても「あの人に勝てた!」という競争マインドで生きている限り、自分よりはるか能力が上の人に出会ってしまった時に「私はこんだけ頑張っても、やっぱり敵わないし幸せになれないんだ…」と落ち込んでしまうんですね。
なので、競争マインドは手放して、結果だけでなくその結果に至るまでに自分が頑張ってきたこと、成長できたことにもフォーカスする。
たくさん外部の情報が入ってくる時代ですが「いかに自分のミッションを忠実にこなすか」ということに焦点をおいてひたむきに目標に向かって頑張れる人が、人生の満足度が高い人であると思うし、そのためにはセルフコンパッションが大いに役立つってことですね。
実際にセルフコンパッションを高めた結果、羨ましいと妬む心から開放された
実はこの本を読む前から、セルフコンパッションを高める「慈悲の瞑想」に似たようなことを取り入れて実践していました。
この本では、慈悲の瞑想のやり方が3ステップで紹介されていましたが、私がずっと取り入れていたのはステップ1だけの部分。
どんなことをしていたかというと、朝寝起きと寝る前の意識がゆるんでいる(潜在意識が働いている)時に
「私ってすごい!」
「私は最高!」
「私ってカワイイ!」
「私は毎日頑張ってえらいわ!」
と、ポジティブなことを毎日ひたすら刷り込み続けるんです。笑
すぐには変化を感じられませんでしたが、段々と変化が起き始めました。
以前は鏡を見るのがイヤなぐらい好きになれなかった自分の顔が、なぜかかわいく見えてきたり、毎日ヘタなりに生きて頑張っている自分を認められるようになったりと、今まで気づかなかった自分の魅力を受け取れるようになってきたんです。
この意識の変化を経て、私は「起きている出来事はあまり関係なくて(だって、私の顔が劇的に変化したわけじゃないもん)毎日どんな意識や前提を持って生活しているかが現実に大きな影響を及ぼすんだな」と感じました。
そして、この本のセルフコンパッションを高める慈悲の瞑想も取り入れてみたところ、SNSで結婚発表をしていた友人の報告を見て「あの子はいいなあ…」と一瞬羨ましく思ったあとに「いや、でもあの子はあの子だし、私は私だ。私は私で自分なりに頑張っていい人生を歩んでいるよ。」と意識をパッと切り替えることが出来ました。
もちろん、この慈悲の瞑想は始めたばかりなのでまた「でも、やっぱり羨ましい…」と思ってしまうことはあるかもしれませんが、人が羨ましいという思いで身動き取れなくなることをなくしてくれるので、非常に役立つマインド法だなと思いました。
「いつも自分を責めてしまう」
「自分のことが認められない」
「すぐ人のことが羨ましくなってしまう」
こんな人はぜひ本書を手にとって、慈悲の瞑想実践してみてください。
潜在意識を変えるには時間がかかるけど、目の前の世界の見え方が少しずつ変わっていくのが実感できますよ!
まとめ セルフコンパッションで再起力を高めよう
以上、『セルフ・コンパッション―あるがままの自分を受け入れる』書評でした!
たくさんの人の情報が嫌でも届いてしまうSNS時代に、自分を癒やし、認め、そして思いやる心を持つことで人生の満足度を高める方法がわかる良書でした。