【ネタバレ】映画『イットフォローズ』ラストシーンの考察について(あらすじ、感想)
異性と気持ちいいことした後には、恐ろしい代償が…!!!
こんにちは、ホラー映画大好きたっつん(@tatsuun7)です♪
夏ってお祭りとか花火大会とかイベントも多くて、四季の中でもついつい浮つきやすい季節ですよね♪
出会いも多くて、恋も始まりやすいシーズンだし…!
「今年の夏は、はっちゃけるぞ〜!」
と、浮かれ気味のあなたにぜひおすすめしたい映画『イットフォローズ』を紹介します。
今まで見たホラー映画にはなかった、斬新なアイデアと設定で展開していく物語がおもしろこわかった!
洋画なのにどこか邦画ホラー特有の「ジワジワ来る怖さ」を体験できる新感覚ホラー映画でした。
- イットフォローズのあらすじ、感想、ネタバレ
- イットフォローズのラストシーン考察について
- イットフォローズの続編はあるのか?
- イットフォローズを無料で見る方法
ホラー好きにはもちろん、夏に浮かれ気味なビッチさんやチャラ男さん、出会ったばかりのネット友達とオフなんちゃらとかしちゃう、貞操観念がぶっ壊れ気味の方々に見てもらって、ぜひとも恐怖にそまってほしいですね。笑
好きでもない相手と無責任に◯◯してたら、この映画みたいに恐ろしいもの移されちゃうぞ〜っ!
映画『イットフォローズ』あらすじ
『イットフォローズ』は、制作費2億円という超低予算ながらもアメリカで高評価を受け大ヒットしたホラー映画で、クエンティン・タランティーノ監督が絶賛した作品です。
主人公のジェイは好意を寄せていたヒューとデートをし、車の中で一夜を共に過ごすことに。
大好きだったヒューと結ばれて幸福感でいっぱい…
だったはずが、突然ヒューに睡眠薬をかがされて意識を失ってしまいます。
ジェイが目を覚ますと、下着姿のまま両手を椅子に縛られた状態で見覚えのない廃墟に。
何が起きたのか全くわからず、パニックに陥るジェイにヒューがこう告げるのでした…
「これから話すことを忘れるな。人間ではない“なにか”が君を付けてくる。」
“それ”は人からうつすことが出来る。
“それ”はゆっくり歩いてくる。
“それ”はうつされた物にしか見えない。
“それ”に捕まると、必ず死ぬー。19歳のジェイはある男から“それ”をうつされ、その日以降、他の人には見えないはずのものが見え始める。動きはゆっくりとしているが、確実に自分を目がけて歩いてくる“それ”に捕まると確実に死が待ちうけるという。しかも“それ”は時と場所を選ばずに襲ってくるうえ、姿を様々に変化させてくるのだ。いつ襲ってくるか分からない恐怖と常に戦い続けながらジェイは果たして“それ”から逃げ切ることができるのか!?誰も体験したことのない<超・新感覚>の恐怖がずっとあなたに憑いてくる―。
映画『イット・フォローズ』オフィシャルサイト
以下、感想です。ネタバレ含みます。
映画『イットフォローズ』感想・ネタバレ
見ている時はそんなに怖くなかったけど、見終わった後に恐怖の余韻がジワジワ効いてくる感じの作品でした。
誰にでも起こり得るようなシチュエーションで恐怖が展開していくので「もしかしたら自分も…」という恐怖感に襲われるんですよね。笑
『イット・フォローズ』の恐怖の伝染は、異性との性行為。
性行為をへて、得体のしれないものが常に付きまとってくるという設定なんです。
ジェイは大好きなヒューと夜を共にして「あ~ヒューと結ばれて幸せ~♡」って余韻に浸っていたけど、ヒューは「これでジェイに恐ろしいものを移せる…よかった~~~」とジェイを利用していただけだったんですね。
うっわー、ヒューがクズすぎる!!!
好きな人と結ばれたと思ったら、とんでもないものとも結ばれてたとは。
ヒュー的には安心だけど、ジェイ的には絶望ですよね。
私なら発狂して、ヒューに殴りかかるかも…(笑)
何が起きたかわからず怯えるジェイに、ヒューは“それ”についてのルールを説明し始めます。
- 異性と性行為するとその異性に”それ”を移せる。
- “それ”は移されたものにしか見えない。
- 移した相手がもしも死ぬと”それ”は自分のところに戻ってくる。
- “それ”は姿を変える事が出来る。
- “それ”は常に歩いて追いかけてくる。
- “それ”に捕まると死ぬ。
相手になすりつけるとか、桃鉄のボンビーかな???(笑)
鑑賞した人の間では、セックス版「リング」と呼ばれているそうです。
確かに、恐怖を伝達するツールは違うものの(リングはビデオ、今作は性行為)誰かになすりつける形で呪いが伝染していくというプロセスは確かにリングと一緒ですね。
呪いを媒介するものが性行為っていうところが、いかにもアメリカらしいというか。日本だと、やっぱツイッターとかSNSとかがテーマになりそう(笑)
ヒューの言う通り、ジェイに”それ”が近づいてくるようになるんですが、”それ”がホラーに出てくるようなゾンビや幽霊のような恐ろしい姿をしていなくて、ごくごく普通の人間のような姿をしているのが、この映画のキーポイントとなっています。
「え?人間なら怖くないんじゃない?」って思うじゃないですか。
通常のホラー映画にでてくるのっておどろおどろしい姿の幽霊だったり、ボロボロのゾンビだったり恐ろしい姿をしてるのが普通ですよね。
でも、その逆をついてるからこそ怖いんです。
普通の人間に同化してるってことは、ぱっと見でどれが”それ”なのかわからなくないですか?
人の多い街中で、”それ”を見つけ出せますか??
イット・フォローズの最大の恐怖ポイントは、自分に迫ってきている目の前の人が、人間なのか”それ”なのかわからないというところ。
実際、その恐怖をうまく描いた場面がありました。
ジェイは、ヒューの居場所を突き止めることに。ヒューというのは偽名でジェフが本名だと知り、ついにジェフにたどり着きます。
しかし、ジェイに”それ”を移したはずなのに、未だに”それ”の影に怯えるジェフ。
普通に歩いてくる人間にも怯え、
ジェフ「あれ!みんな見えてるか!?おい!?」
と慌てるんです。
実際、体験したらそうなりますよね。目の前の人間が本当の人間って証明する方法がないから。
近づいてくる人間がみんな”それ”に見えてしまいそう。こわい(笑)
でね、この映画おもしろいな~と思いながら見てたんですが
ジェイの後ろに人間が映るようなカットがあったりと、普通の人間か”それ”なのか認識出来ない恐怖を見てる私達も体験させられるんですね。
うわーーー、この映画製作者、絶対性格悪い!笑
こちらに向かって歩く人の影が映るだけで
私「あれは、人間…よな…?」
とそわそわドキドキ。笑
制作費は安く映像にお金はかかってない作品だけど、設定と見事なカメラワークでドキドキハラハラ感を上手く演出していましたね。
映画『イットフォローズ』考察
もしもジェイが美人じゃなかったら…?
逃げても逃げても”それ”に追いかけられ続けて、いよいよ疲労困憊で入院することになったジェイ。
ジェイ「移しちゃダメだって思ってたけど、私もうムリ!我慢の限界!」
うろたえていると、そこへチャラ男のグレッグが。
グレッグ「そんな怖いなら俺に移しなよ~」
と、アホ丸出し(笑)で言ってくれたので、ジェイは病院でグレッグに”それ”を移します。
(つまり病院でセ…ゲフンゲフン)
これでジェイは一安心。
かと思いきや、なぜか”それ”がグレッグのほうに中々現れません。
移す条件を満たしていないとか…???
不安が募るジェイ。
一方、グレッグは自分のほうに全く”それ”が現れないので、すっかりルールを忘れ、余裕ぶっこいてます。
私「あー、この男やられるパターンのやつや…」
予想は的中。母親の姿に変化した”それ”に簡単に捕まります。
あーあー、言わんこっちゃない!(笑)
“それ”に捕まったグレッグはあっけなく殺されてしまうんですが、これまた殺され方が衝撃的でした。
あぁ、親子なのに…(笑)
グレッグが殺され死んでしまったので、再びジェイのところに”それ”がカムバック。プールにおびき寄せて倒そうと計画するも、結局”それ”を倒すことはできず。
行き詰ったジェイを見て、友人のポールが
「君を助けたい。僕に移せ。」
と言い、ジェイを救おうとします。
うわー、ポールイケメン~~~!
…ってポールのセリフで、ちょっと思ったんやけどね。
これね、ジェイが美人だったから、物語が進んだと思うんですよ。
「”それ”が移る…?なんかよくわからんけど、ジェイとしたいwww」
って下心満々でやる男の子がいたからよねっていう。笑
だからみんなジェイとして、”それ”がどんどん移っていってストーリーが進んでいったけど、もしもジェイがブサイクだったら
「”それ”が移る?じゃあしたくねーよ」
「自業自得だ」
「ビッチめ」
とか言われて、呆気無くジェイは”それ”にやられてTHE ENDだったはず(世知辛い)
って考えると、ジェフもジェイが美人だから「誰にでも移せるだろ」って思って移したのか?とか思ったり。笑
あと、もうひとつ気になったのは、“それ”のメタファーは性病?という点について。
ストーリーをそのまま見てみると
- 異性と性行為するとその異性に”それ”を移せる。
- “それ”は常に歩いて追いかけてくる。
- “それ”に捕まると死ぬ。
この辺の設定から、
“それ”のメタファーって「性病」なんじゃ?
と、ピンとくると思います。
「性行為したら感染る…」ってまんまですよね。
しかし、作品中のセリフや監督の発言も含めてみると、どうやら違うようです。
入院している友達が、こんな一文を読むシーンがあります。
拷問には苦痛と傷がともなう。肉体的苦痛は精神的苦痛を超越し人は傷の痛みに死の瞬間まで苦しむ。だが最悪の苦痛は傷そのものではない。最悪の苦痛はあと1時間後、10分後、30秒、そして今この瞬間に魂が肉体を離れ、人でなくなると知ること。この世の最悪はそれが避けがたいと知ることだ
洋画ホラーでよくありがちな、ただただリア充が襲われるだけの映画かと思ってたんですが、ちょこちょここんな感じの意味深なセリフが出てくるんですよね~。
“それ”が表すものは性病なんて安易な意味じゃなくて、もっともっと深い意味合いがありそうです。
実際、監督はこの作品について「テーマは、生と死と愛」と語っています。
“それ”の意味するもの。受け取り方は、視聴者それぞれ。
そして”それ”の意味するものは、謎の多いラストシーンではっきりと明らかになります。
映画『イットフォローズ』ラストシーンの謎!(ネタバレあり)
やっぱり一番気になるのが、ラストシーンの終わり方。あのラストは見る人によって、いろんな感想がでてくると思います。
最後、行為を終えて手を繋ぎながら歩くポールとジェイ。
感染ったのに、どこか2人とも満足げというか、”それ”の姿に怯えるそぶりが全くありません。
すると、後ろから”それ”らしきものがゆっくり2人を追いかけてくる。
視聴者は「志村、後ろ後ろーーー!!!」状態なんですが(笑)
2人は振り返って確認しようともせず逃げるそぶりも見せないまま、エンドロールを迎えます。
…えーーー!?その先はーーー!?
はい、映画あるあるの「続きは観客に委ねる」ってやつですね。笑
私はこのラストシーンを見て、疑問が確信に変わりました。
「”それ”=性病のメタファー」だと思ってたけど、“それ”は「責任」を表現しているんじゃないかと。
個人的解釈ですが、責任というのは性行為をすることで起こる様々な責任のこと。
例えば、避妊していても妊娠の可能性もありますよね。
それから好きじゃない女の子と体目的でやったけど「好かれてしまって面倒くさい…」とか、性病が移る可能性も少なからずあります。
異性と性行為することで生じてくる、面倒な事柄の数々。
この映画は、快楽だけを貪って面倒くさいことからは逃げようとする人たちに向けて作られた作品なのかなと私は思いました。
性行為によって伴う責任を具現化したものが、あの追いかけてくる”それ”として描かれている。
性行為は気持ちいいだけじゃなくて、後には恐ろしい責任がついて回るぞ、というメッセージを感じました。
そういう解釈で見てみると、最後の2人のシーンは性行為によって生じる責任から逃げださず、それを背負っていく覚悟を表しているように見えるんですね。
振り返ってみると、ジェイは美人だからたくさん寄ってくる男性はいたものの、そのほとんどが体目当てで、本当に彼女のことを愛している人は誰もいませんでした。
そんな中、ただ一人ポールだけが違っていて、恐ろしいものに取り憑かれるとわかっていても、ジェイと繋がることを選んだポールの行動だけが真実の愛だったというわけです。
こう解釈してみると、監督の「テーマは、生と死と愛」という発言もしっくりきますね。
責任を負う覚悟を決めたポールと共に歩いていくジェイ。性的な関係ではなく、真実の愛に気づいた二人だからこそ、もう”それ”に怯える必要もない。
そういう視点で見れば、あのラストはハッピーエンドだし、”それ”を性病モチーフ視点で見てみるとバッドエンドになる…という、見る人によってラストの感じ方が違ってくる面白い作品でした。
映画『イットフォローズ 2』続編は?
ラストのあの終わり方を見て、少しだけモヤっとしたんですが、『イットフォローズ2』みたいな続編あるのかなーと思ってたんですが、今のところ続編はないみたいですね。
また続編上映のニュースがあったら、この記事で紹介したいと思います。
私がニュース見逃す可能性もあるので、もし続編のニュースがあったらコメント欄で教えてもらえたら嬉しいです。
まとめ 低予算でも面白い映画は面白い!
以上『イット・フォローズ』感想・ネタバレでした。
ホラー映画にも関わらず、意外とメッセージ性の強い映画でしたねー。
低予算でも設定がしっかりしてたら、面白い作品になるんだなーと。いろんな解釈が出来そうな映画なので、時間が出来たらもう一度見直したいと思います。
みんな、夏だからって浮かれるのも程々にしようね…(笑)
イットフォローズは、動画配信サービスで視聴することができます。
- Amazonプライムビデオ(有料)
- U-NEXT(31日間無料トライアル)
- Hulu(2週間無料トライアル)
Amazonプライムビデオは有料だし、Huluは無料期間が2週間と短いので、見るならU-NEXTがおすすめです。
U-NEXTなら、イットフォローズと同じく、面白い設定のホラー映画の
このあたりの作品も一緒に見ることができるので、ホラー作品を無料で楽しみたい人は、U-NEXTぜひ無料登録してみてくださいね。
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映画を見終わったあとはラストシーンの意味などがわからず、この記事を読んでわかった気がします。
ただ、たっつんさんの解釈とは全然違うのですが・・・。
自分の解釈ですが、〝それ〟とは〝病気による余命(逃れられない死)〟というものです。
「1時間後、10分後、30秒、そして今この瞬間に魂が肉体を離れ、人でなくなると知ること。この世の最悪はそれが避けがたいと知ることだ」
とあるように、残された余命が減っていく恐怖、死が迫ってくる恐怖が〝それ〟なのだという解釈です。
そして、ラストシーンの解釈は「残された時間を〝死〟の影に怯えながら生きるのではなく、残された時間を〝愛〟する人と寄り添って〝生〟きることが大事。そうすれば〝死〟の影に怯えることもなくなる」というメッセージであるというものです。
「テーマは、生と死と愛」とのことなので、もっとシンプルに「人生にはいつか必ず死が訪れる。だからこそ愛する人と手を取りあって生きることが大事。そうすれば、いつか訪れる死も怖くない」ということなのかもしれませんが。
MOMOさん
コメントありがとうございます!
「1時間後、10分後、30秒、そして今この瞬間に魂が肉体を離れ、人でなくなると知ること。この世の最悪はそれが避けがたいと知ることだ」というセリフがあったことから、”それ”は”誰もが決して逃れることはできない余命”なのかも知れませんね…!
なんかMOMOさんの見解のほうがしっくりきました(笑)
今更ながらDVDで観たけど皆さんいろいろな解釈が出来て映画を楽しんで観てるんだな
自分はただ凄えー、とか怖えー、みたいな単純な感想しか出てこない
腰痛さん
コメントありがとうございます♪
ホラーはただ怖えー!ひぃー!って言いながら見るのが、一番楽しい見方だと思います(*´ω`*)
ラストシーンのポール、私にはどこか怯えたような表情に見えました。
車で娼婦が立っている場所を徘徊しているときもバックミラーにITが映ってたし、彼は自分がITに追われていて、次にITをうつす女を探していたのではないかと思いました。
でなければなぜずっと片思いしてた女の子と付き合いたての一番楽しい時に娼婦を値踏みするような行動に出たのかなと。
ヤラの病室で居眠りしてるのもITに追われていることを知って寝不足だったのではないかと推測していました。
それをじっと見てるジェイも意味深だなと…。
ハルさん
コメントありがとうございます!
答えがはっきりないことで、色んな解釈の仕方できて面白い作品ですよね♪
ラストシーンのポールの表情まで覚えてないので、もう一度見返したいな〜って思いました(*´ω`*)