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【ネタバレ】映画『サクラメント 死の楽園』事実は小説よりも奇なり

たっつん/イラストレーター

何かを盲目的に信じること。それは狂気への始まり。

[chat face=”tatsu_icon.png” name=”たっつん” align=”left” border=”none” bg=”red”]こんにちは、カルト集団とか少し怪しげなものが好きなたっつん(@tatsuun7)です。笑[/chat]

前から気になっていた『サクラメント 死の楽園』見ました!

1978年に実際に起きた人民寺院の集団自殺を元に『ホステル』のイーライ・ロスが脚本を取った作品なんやけど…

んーーー、正直、期待外れでしたね〜。笑

批判ポイントとよかったポイント含めて、感想紹介していきます。

 

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映画『サクラメント 死の楽園』あらすじ

ある日、パトリック(ケンタッカー・オードリー)のもとに久しく連絡がなかった妹からの手紙が届く。その奇妙な内容に胸騒ぎを覚えた彼は、ウェブメディア会社VICEに勤めるサム(AJ・ボーウェン)と共に妹が暮らしているというエデン地区なるコミューンへの潜入取材をすることに。平穏に暮らしていた妹と再会して安堵するパトリックだったが、ファーザー(ジーン・ジョーンズ)と呼ばれるエデン地区の指導者に不穏なものを感じ取る。妹を救おうと機会をうかがう彼らだったが……。
解説・あらすじ – サクラメント 死の楽園 – 作品 – Yahoo!映画

ある日、主人公のパトリックのもとに妹キャロラインからの奇妙な手紙が届きます。

キャロライン「私は共同体で、楽しく生活しているわ。神の思し召しのままに。」

 

不思議に思ったパトリックは過激な撮影取材をすることで有名なVICE社のサム、ジェイクを引き連れて、妹の暮らす「エデン」へ向かうことに。

妹とも無事に再会できて、安心していたパトリックたちだったが、段々とエデンの不穏な空気を感じ始める。

1978年11月18日にガイアナで実際に起こった「人民寺院の集団自殺」をもとに作られた映画です。

映画『サクラメント 死の楽園』感想・ネタバレ

見終わった感想を一言で。

事実は小説よりも奇なり

って言葉がぴったりの作品でした1(笑)

 

『サクラメント』は1978年、南アメリカガイアナで起きた、ジムジョーンズ率いるカルト集団「人民寺院」の集団自殺を元に作られた作品です。

およそ900人もの信者が一斉に自殺したことで全米を震撼させた事件です。

作品としては悪くないんだけど、正直事実のほうがインパクトあまりにも強すぎて、映画のインパクトが弱い!!!(笑)

映画やのに、めっちゃ地味な展開&終わり方!!!

 

製作が『ホステル』『グリーンインフェルノ』のイーライロスってこともあり、かなり期待していただけに「あー、こういう感じなんだ…」感が否めませんでした。

YouTubeに実際の事件を取り上げた動画があったから載せときます。

結構ショッキングなシーンがあるので、閲覧注意・自己責任でお願いします。

ジムジョーンズのずば抜けたカリスマ性と狂気性。

心霊療法とかうさんくささ満点なのに、それを信じこませる口のうまさがあったんだろうなーと。

集団心理が悪い方向に作用してしまった悲惨な事件ですね…。

 

実在の事件に比べてこの映画に出てくる信者は、せいぜい100人程度だし、集団自殺に至る経過もうわべだけをさらーっとなぞっただけに見えた。

それゆえに、全体的に希薄な作品に見えてしまったのが残念だった。

実際には、ジムジョーンズが信者から裏切られること、そしてメディアにバッシングされることを恐れてガイアナに逃避。

そして行き場がなくなり追い詰められての集団自殺だったんだけど、その辺の過程はばっさりカットされているので、まぁこのぐらいの仕上がりになるのも仕方ないかなあとモヤモヤ。

  1. コミュニティからは隔離されていて抜け出せない
  2. 信者は劇薬で集団自殺
  3. ジムジョーンズはその後自害

せっかくのPOV視点も、事件の輪郭だけなぞった薄っぺらい展開のせいで、うまく生かしきれずといった印象。

画面から狂気はあまり伝わってきませんでしたね…。

身ながら「あ、こんなもんか…絶対実際の事件のほうが怖いやん…」って感じ。
トレーラーだと、面白そうだなーって思ったんだけどなぁ。

 

あとは、潜入したVICEの記者の行動にいちいち苛立ったってのも微妙ポイント(笑)

「あーあ、お前がそんなことしなかったら、みんな助かってたかもしれんのに…」って何度思ったか…。

記者がもうちょっとうまく立ち回れば兄弟も助け出せたかもしれんのに~~~、ってちょっとモヤモヤ。

まぁあの妹は助けたところで、ダメかもしれないけど。笑

 

ただ、教祖役のジム・ジョーンズの胡散臭い雰囲気はとても良かったし、外部の記者が集団生活を行うコミュニティにやってきたことで、段々住民の不安が膨れ上がって暴走していく過程は、集団心理の恐ろしさと愚かさを見ているようで面白かったかなー。

 

ジム・ジョーンズの恐ろしさというよりは、洗脳された人間の気持ち悪さを体験できる作品、という意味ではまぁまぁなのかも。

 

それにしても、この作品観たら

「何かを盲目的に信じるということは、自分で考えることを放棄する恐ろしいこと」

ことに等しいのかもなーって思って。

それって狂うのと一緒じゃないか、って思ったんですよね。

 

不安になったときに誰かを信じる、誰かの言葉を信じるってラクだから。
自分で考えなくて済むから。お手軽に悩みから解放されるから。

 

無条件に信じさせることで相手の思考力を奪って、不安に駆られた大衆をどんどん洗脳していったわけで…。おぉ、恐ろしや恐ろしや。

 

オウムの時も幹部にはエリートが大勢いたと言われているけど、白人富裕層を上手く取り込んだジムジョーンズもかなりの切れ者だったっぽい。人の心の隙間につけいるのが上手だったんだろうなぁ…。

まとめ 狂った人間が一番恐ろしい

以上、映画『サクラメント』の感想でした。

何も予備知識なしに見たら、そこそこ面白かったのかもしれないけど、予告編で期待しすぎたので、期待はずれ…。といった感じですね…(笑)

幽霊よりもゾンビよりも、狂った人間が一番恐ろしい…。と改めて気づかせてくれるそんな作品でした。

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たっつん
たっつん
イラストレーター
元々、職歴も貯金も恋人もいないフリーターから、ブログをきっかけにフリーランスに転身。 そして、気づいたら一度は諦めたイラストレーターにちゃっかりなってました。 夢だった書籍イラストのお仕事をしています。
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